GT-SUITE/GT-POWERを活用したHILS

GT-SUITE/GT-POWERを活用したHILS

GT-SUITE/GT-POWERは、米国Gamma Technologies社で開発されたマルチフィジックス・システムシミュレーションツールです。コンピュータ上で自動車をはじめとする様々な工業製品を設計し、任意の運転条件におけるエネルギー効率、騒音等のNV評価、冷却系システムの熱マネジメント評価などをおこなうことができます。豊富なテンプレート(雛形)が用意されており、コンポーネント単体の詳細モデル化から、車両全体の統合シミュレーションまで、柔軟に構築することが可能です。GT-SUITE/GT-POWERは、設計から検証、そして最適化までを同じモデルをベースに実行できるため、開発プロセス全体の効率化と品質向上を同時に実現します。

GT-POWER-xRTによる計算高速化

GT-POWERはエンジンに特化したツールです。GT-POWER-xRTへ変換して高速化することで、活用領域はさらに広がります。

  • 統合モデル内のエンジンモデル
  • 制御開発のためのプラントモデル
  • HILS(リアルタイム演算)用モデル

GT-SUITE-RTによるモデル活用

GT-SUITEは熱マネジメントなど幅広い用途に対応したツールです。
GT-SUITE-RTへ変換することで、リアルタイムで動作させることができ、MIL、SIL、HILシステムでのモデル活用が実現します。

 活用事例 ①:車両全体モデルへの適用 

GT-POWER-xRTへの変換により、詳細エンジンモデルの演算速度が大幅に向上します。
これにより、エンジンの物理特性を考慮した検討を短時間で実行可能になります。
下図は、GT-POWER-xRT化したエンジンモデルを車両全体モデルにFMUとしてインポートした例です。

以下のような検討を、変換前と同一の計算精度を維持したまま、大幅に高速化できます。

  • エンジン諸元(排気パイプ径)を変更した場合の過渡性能計算
  • 暖機(アイドリング)時の点火時期を変更した場合の燃費・水温上昇計算

《 例:エンジン諸元(排気パイプ径)を変更した場合の過渡性能計算 》

 活用事例 ②:定常燃費と加速性能のトレードオフ検討 

エンジン制御マップの設定は、定常走行時の燃費と加速開始直後のトルクに強く影響します。
最適化計算することで、燃費とトルクのパレート解解析や物理的な寄与関係の把握が可能になります。

GT-POWERでは約1,000回の計算に1週間以上かかっていた解析が、GT-POWER-xRTを用いることで1日以内(約1/10)に短縮されます。
これにより、設計検討のスピードと精度を両立できます。

計算時間
  • 総計算デザイン数:994(1,000デザイン生成し、重複デザインを除外)
  • 4デザイン並列実行
  • 使用CPU:core i7-7700
計算回数 GT-POWER GT-POWER-xRT
1回 656sec 74sec
約1000回 182h12m(1週間以上) 19h25m(1日以内)

計算時間が約1/10に(約160時間の短縮)

GT-SUITE-RT/GT-POWER-xRTはHIL環境にも対応

GT-SUITE/GT-POWERで作成したモデルは、GT-SUITE-RTやGT-POWER-xRTに変換することによって、Speedgoat上で実行できます。
解析部門で作成したモデルがHIL環境でも使用できるため、モデルの再利用性の向上やモデルの資産化につながり、開発効率が飛躍的に向上します。

《 Speedgoatの計算結果 》

まとめ

GT-SUITE/GT-POWERはマルチフィジックス・システムシミュレーションツールです。
さらにGT-POWER-xRTとGT-SUITE-RTはHIL環境にも対応するため、設計から検証、最適化、HILまでを一気通貫で実行することができる統合プラットフォームとしてお使いいただけます。

お問い合わせはこちら
ページ上部へ戻る